白狸の考現家 +KEIBA

昔『ギャンブル依存症』でした。私は【競馬】で会社を転々としました・・・

ドレッサージュの基礎 馬と共に成長したい騎手のためのガイドライン

 

ドレッサージュの基礎―馬と共に成長したい騎手のためのガイドライン

ドレッサージュの基礎―馬と共に成長したい騎手のためのガイドライン

  • 作者: クルト・アルブレヒト・フォンジーグナー,Kurd Albrecht von Ziegner,椎名穣
  • 出版社/メーカー: 恒星社厚生閣
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 単行本
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内容紹介

現代競技馬術で圧倒的優位を保つドイツ式馬術の調教法。
国内唯一ともいえるドイツ式馬術教本『乗馬教本』は少々概念的にすぎるきらい
があったが,本書は,ドイツ公式教本や『乗馬教本』の補足のためと著者自ら記
しているとおり,系統立てて実践的にかかれている。
長らく待たれた中級者向けの馬術教則本

著者からのコメント

 本書は,クルト・アルブレヒト・フォン・ジーグナー(Kurd
Albrecht von Ziegner)大佐の『The Basics: Guideline for Successful
Training(基礎事項:調教を成功させるためのガイドライン)』の全訳である.
 『The Basics』は,フォン・ジーグナー大佐が初めて英語で著した著書で,ア
メリカの馬術雑誌Dressage & CT誌に連載した記事を基にXenophon Press社(ア
メリカの馬術書専門の小出版社)から出版された.その後ドイツに逆輸入され,
やはり馬術書専門のCadmos社が,『Elemente der Ausbildung(調教の基本
要素)』としてドイツ語訳を2001年に出版し,さらに翌年,同じ出版社が英語版
の『Elements of Dressage(ドレッサージュの基本要素)』を出版している.
 『The Basics』は,アマゾン・ドット・コムなどの大手インターネット洋書店
では扱われていないため,訳者は,アメリカの馬術書専門店Knight Equestrian
Booksからオンラインで入手したが,Cadmos社版は,ドイツ語版,英語版ともに
アマゾンなどで入手できる.
 Cadmos社版には,『The Basics』にない「移行」,「横運動」,「踏歩変換」
という3章が補われているほか,用語の使い方などに若干違いがあるが,これら
の章について『Elements of Dressage』を『Elemente der Ausbildung』と対
照すると,重要と思われる記述がなかったり,いささか冗長と思われる説明が加
えられていたりする箇所が少なくない.そこで,本書は,『The Basics』の改訂
第2版を底本とし,補われた3章については,まず『Elements of Dressage』に
従って訳した後,『Elemente der Ausbildung』によって訳し直した.これら3
章は,他の章が「基礎調教」の考え方の説明に徹しているのに対し,具体的な
運動を扱った実践的内容になっており,「基礎調教」の範疇からはやや外れた
事項にも言及されているので,本書を通読する際は,むしろこれらの章を飛ばし
て読んだ方が,フォン・ジーグナー大佐の基礎調教に関する考え方が頭に入りや
すいかもしれない.
 訳文中,洋書の書名については,原則として,邦訳が出版されているものは邦
題を,それ以外のものは原題を表示し,双方を併記する場合には,前者は『乗馬
教本(Reitlehre)』のように邦題を先に,後者は『Das Gymnasium des Pferdes
(馬の身体訓練)』のように原題を先に表示した.未邦訳書の邦題は訳者独自の
ものであり,例えば荒木雄豪編訳『国際馬事辞典』の「馬術家と馬術関係書」な
どに掲げられた書名とは必ずしも一致しない.
 訳注などでFEI(国際馬術連盟)の馬場馬術競技会規程(以下単に「FEI規程」
と表記)を参照する場合は,原則として2006年1月1日施行の第22版の英語版(同
年5月10日改訂版)を用いたが,FEIでは,規約第53条により英仏2ヶ国語が等し
く公用語とされているので,英語版と同等の効力をもつフランス語版(「フラン
ス語規程」と表記)も適宜参照した.日本語訳(「日本語規程」と表記)も参
照したが,本書での訳文は,日本語規程の表現とは必ずしも一致しない.また,
合衆国馬術連盟(United States Equestrian Federation.「USEF」と表記)の
『USEF Rule Book(USEF規程集)』も適宜参照した.

 ところで,本書には様々な馬術用語が出てくるため,すべてに的確な訳語を当
てられたかどうかこころもとない.そこで,合衆国馬場馬術連盟(United
States Dressage Federation.「USDF」)が出版している『USDF審査用語集
(USDF Glossary of Judging Terms)』(『USDF用語集』と表記)の最新版であ
る1999年10月改訂版を付録として収録した.なお,この用語集の1990年版は,
『The Basics』でもしばしば引用されているが,1999年10月改訂版とは表現
が必ずしも一致しない(脚注や「馬術用語の訳語について」での引用は,すべて
1999年10月改訂版によっている).

 最後に,本書の特徴である「トレーニング・ツリー」についてあらかじめ若干
の注釈を付けておく.「トレーニング・ツリー」の基礎は,ドイツ馬術連盟が定
め,ドイツの馬術教育の基礎となっている「調教進度基準(die
Ausbildungsskala)」にあるが,論者によって順番に違いが見られる.
 まず,本家本元であるドイツ馬術連盟の公式教本では,参考図1のような順番
とされ,「一定の歩調(Takt)」,「リラクセーション
(Losgelassen-heit)」,「依倚(Anlehnung)」,「弾発力(Schwung)」,
「真直性(Geraderichten)」,「収縮(Versammlung)」の6つの段階を貫く目
的が「扶助透過性」だとされている.ボルト(Harry Boldt)も,『ボルト氏の
馬術』の中で,全く同じ順番で6つの段階を説明している.

 一方,クリムケ(Reiner Klimke)博士は,『Grundausbildung des jungen
Reitpferdes(若い乗用馬の基礎調教)』の中で,「依倚」以下は同じ順番とし
つつ,1番目と2番目とを入れ替えて,最初が「リラクセーション」,次が「一定
の歩調」だと述べている.
 これに対して,フォン・ジーグナー大佐は,どちらとも違う独創的でわかりや
すい順番を「トレーニング・ツリー」として提唱している.それがどのような
順番で,それぞれの項目にどのような意味があるのかについては,「トレーニン
グ・ツリー」の章をお読みいただけば,自ずと明らかになる.
 なお,「調教進度基準」は,英語では,「Pyramid of Training(調教のピラ
ミッド)」のほか,ドイツ語を直訳して「Training Scale」と呼ばれるが,日本
でも「トレーニング・スケール」が定着しつつあるようである.
訳 者

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

椎名/穣
1961年東京生まれ。1981年、東京大学入学と同時に運動会馬術部で馬術を始める。大学卒業後、転勤の先々でも必ず乗馬クラブを探し、琵琶湖乗馬倶楽部(滋賀県大津市)、北星乗馬クラブ(北海道札幌市)、Wheathill Riding Centre(英国Liverpool)などで乗馬を続け、現在は、高津彦太郎氏に紹介されたグリーングラス乗馬倶楽部(栃木県足利市)に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

 ┣・本書は確か丸の内にある大型書店で購入した覚えがありますね。いいお値段でしたけど、当時はとにかく色々と馬のことが知りたくて書籍を買い漁っておりました。それが今ではスッカリ現場とは遠ざかっているのですから、人の気の移り変わりはホント気まぐれなものでございます。(^o^;)

 

 

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