スコットランド便り77号に「スコットランドの馬と人によせて」という特集記事を寄稿いただいた馬の博物館の村井文彦さんから下記のようなお知らせが届きましたのでお知らせいたします。
秋の展示のご案内 【馬の博物館・JRA競馬博物館】
私ども財団法人馬事文化財団では、かねてより横浜の馬の博物館と東京・府中のJRA競馬博物館等を通じて、馬事文化の普及および競馬と馬への理解を醸成するための活動に努めておりましたが、その一環と致しまして、この秋、馬の博物館では以下の企画を実施いたします。今回の展示は、ややイングランド中心ですが、サラブレッドには、スコットランド固有のギャロウェイ種の血統も入っているとのことでもあり、お目に留まればとご案内いたしました。
皆様お誘い合わせの上、どうぞご来館下さい。
●【企画展】サラブレッドとその美術(仮)
10月 4日(土)~12月 7日(日)
人類はさまざまな野生動物を家畜として来ました。その中で、馬の飼育は他の家畜よりも遅く始まります。後発の家畜だった馬。しかし、馬の仲間からは特定の目的に応じて生産される、究極の家畜とでもいえるような品種が登場します。サラブレッドです。サラブレッドは、西アジアの牡馬とイギリスの牝馬を交配することに始まり、およそ300年にわたってスピード競走を主要な目的に改良が施されてきました。品種名に「純血」の意味が入れられているのも、そのためといえるでしょう。日本では、20世紀より生産が開始され、当初は軍馬改良などにも利用しましたが、戦後は競走馬として生産しています。いまや、もっとも生産数の多い馬の品種となりました。しかし、そのため馬といえばサラブレッド種とみなされることが多くなり、その特徴についてはあまり知られているとはいえません。今回の展覧会では、JRA創立60周年を記念して、競走用サラブレッドとはどのようなものかを各方面からご紹介いたします。
【その他】
●馬事イベントうまとのつどい2014.FN/
2014年11月3日(祝)
馬の試乗会の他、家族で楽しめる様々な催しを予定しています。
●「乗馬デー」入館者対象の馬の試乗会
10月5日(日) 10月19日(日) 11月16日(日) 12月21日(日)
〈臨時休館〉9月30日(火)~3日(金) 企画展等開催準備のため
お問い合わせ先 ℡045‐662‐7581
公益財団法人 馬事文化財団(馬の博物館)
また、JRA競馬博物館においては、JRA創立60周年を記念し、英国ジョッキークラブの協力の元、同クラブが所蔵しています絵画を展示できることとなりました。
そのため秋の特別展は例年と異なり、1階ギャラリーと2階テーマコーナーを合わせて英国に関する展覧会を開催します。
【テーマコーナー】
JRA60周年記念特別展示
「英国ジョッキークラブ秘蔵 競馬絵画展」
10月1日(水)~11月3日(月・祝)
英国ジョッキークラブは、競馬に携わる貴族たちの社交クラブとして設立され、260年以上という長い歴史を持ちます。現在は、ニューマーケット競馬場やエプソム競馬場、国立競馬博物館の管理等を行うなど、英国競馬における重要な役割を果たしています。そのジョッキークラブ事務所には、メンバーなどから寄贈された約200点の絵画が展示されていますが、非公開の施設であるため、それらの名画を見ることができるのはメンバーやそのゲストなどに限られています。 今回は、JRA60周年記念として、英国国内でもほとんど公開されていない名画をお借りすることができました。中でも日本初公開となるジョージ・スタッブス作の「エクリプス」をはじめ秘蔵絵画10点を展示し、文化・芸術的な側面から見た競馬の魅力を紹介いたします。
【ギャラリー】
秋季特別展「英国ダービー展」
10月1日(水)~平成27年1月25日(日)〔予定〕
わが国の日本ダービーをはじめ、現在世界中の競馬開催国で行われている「ダービー」と名の付く競走の原点は、英国の「ダービーステークス」です。ダービーのオリジナルということで「ザ・ダービー」とも称されており、本年で235回を数えます。当ギャラリーでは、英国ダービーの歴史を中心に、これまでにJRA(東京競馬場)と当財団が収集した三冠馬をはじめとする歴代優勝馬の 資料(版画・写真)を展示し、歴史を彩った著名馬たちを紹介いたします。
【映像ホール】
10月8日(水)~11月3日(月・祝)
ジョッキークラブ絵画展に関連して、英国ニューマーケットの競馬とそれを巡る人々の姿を描いた1995年作品「NEWMARKET ~サラブレッドがつくった街」を上映します。
11月6日(木)~平成27年1月25日(日)
同様に英国をモチーフにし、春を彩る騎兵の観閲式と競馬を主題とする1998年作品「The Season ~女王陛下と馬たちの祝祭」を上映します。
ささやかな展示ではございますが、馬にゆかりの皆様方にご観覧いただければと存じご案内申し上げます。ご多用中とは存じますが、ご来館をお待ちしております。
【問い合わせ】
馬の博物館 【公益財団法人 馬事文化財団 総務部】
045-662-7581(内線206)
http://www.bajibunka.jrao.ne.jp/